不思議な体験談!
それは私が小学4年生の時だったと思います。
父が運転する車の助手席には母が、1才になるかならないかくらいの9つ違いの妹を抱っこしていました。
当時はまだシートベルトの着用が義務化されていませんでした。
私は後部席に、母が経営する美容室の従業員のNさんと乗っていました。
都内で小料理屋をしている叔父の店からの帰りでした。
確かその店の開店祝いに行ったので、遅い時間まで盛り上り深夜の0時過ぎだったと思います。
車の中で母とNさんは時々しゃべっていましたが、私はすぐに眠くなりうとうとし始めました。
うとうとしてすーっと眠りに落ちそうな時でした。
私の左後ろから声が聞こえて「ハッ」と目が覚めました。
私は助手席の後ろ側の後部席に乗っていて、車は4人乗りの軽自動車だったので、私の左後ろには誰もいません。
でもハッキリと「お父さんの頬っぺを叩いて!」と聞こえたのです。
私は驚くより、「お父さんの頬っぺを叩かなきゃ!」と思いました。
でもそれをする意味がわからずどうしようか考えてしまいました。
そうしている時に物凄い衝撃と音がしたのです。
乗っていた車がブロック塀に激突したのです。
父が居眠り運転をしていたのです。
電柱をギリギリ避けて塀に衝撃していました。
電柱にぶつかりそうになった瞬間に、助手席に乗っていた母が右手をとっさに伸ばして、ハンドルを右にきったと後に言っていました。
車がブロック塀に衝突した衝撃に、私はブルブル震えました。
母がとっさに電柱を避けたので、誰も怪我はしていませんでした。
でも車の前方はぐちゃぐちゃになっていたと思います。
その事故の現場の近所の人が警察に通報してくれて、すぐにパトカーが来ました。
ブルブル震えている私は警官に、「大丈夫?大丈夫?」と声をかけられている辺りからの記憶はありません。
救急車に乗ったのか、どうやって家にかえったのか。
でも私は「あの時に私がお父さんの頬っぺを叩いていれば…」と悔やんでいたのは覚えています。
あの左後ろから聞こえた声は、“居眠り運転をしている父を起こせ”という、事故を回避させるための声だったんだと思います。
私たちを守ろうとしたその声は誰の声だったのでしょう?
男性なのか女性なのか、年齢もよくわからないような、でも後ろから声をかけられたにも関わらず、なんとなくその気配の姿のようなものは今でも覚えています。
私の守護霊様だったのでしょうか?
今でも忘れられない不思議な体験でした。
それと、乗っていた軽自動車なのですが、中古でとても安く買ったものだったそうですが、その車に乗ると何かしらアクシデントがあり、母が「事故車じゃないでしょうね…」と言っていたのを覚えています。